一生に一度は泊まってみたい超絶景ホテル、「3100 クルムホテル ゴルナーグラート」。なんと今回奇跡的に予約がとれて、泊まることができました。
ホテルの写真たくさんあります!
運よく泊まれた超絶景クルムホテル
「3100 クルムホテル ゴルナーグラート」は、スイスのツェルマットから出ている登山鉄道の終点、ゴルナーグラート駅すぐにあるホテルです。
その名の通り標高3100mに建っており、その姿はまさに要塞のよう。
予約がとれないことで有名なのですが、
次はスイスに行こうかな・・・
と考えていたとき、なんとなくクルムホテルを調べてみたら2か月後に一番人気の部屋「ジュニアスイート モンテローザ マッターホルンビュー」が空いていたので即予約。
その後はクルムホテルに合わせて日程を調整し航空券をとったので、今回の旅行最大の目的といっても過言ではありません。
いつもは荷物置き場&寝るだけのホテル宿泊なのですが、今回はゆっくり楽しんできたので、スイスやクルムホテルに興味のある方はぜひ参考にしてください。
ジュニアスイート モンテローザ マッターホルンビューに宿泊
今回は、クルムホテルの一番いいお部屋「ジュニアスイート モンテローザ マッターホルンビュー」に2泊しました。
人生初のスイートルームです。ドキドキ
宿泊時期は2022年10月。円安の影響をもろに受け、1泊9万円のお部屋になりました。
ちなみに、1泊2食付きです。
3100 クルムホテル ゴルナーグラートの行き方
クルムホテルは、ツェルマットから登山鉄道で約30分、終点のゴルナーグラートにあります。
展望台からの絶景目当てに訪れる観光客も多く、天気のいい日は座席に座れないほど満員になります。
料金は片道CHF49.00。
スイスハーフフェアカードなどの鉄道パスも利用できます。
とても大人気の観光地なのですが、車は立ち入り禁止なので、行く手段がこの登山鉄道のみとなります。
ツェルマットからの始発はだいたい朝7時過ぎ頃で、ゴルナーグラートからの終電は18時過ぎ頃。
よって、それ以外の時間帯はクルムホテル宿泊客のみの貸し切り状態です。
これもクルムホテルの魅力のひとつです。
電車を降りるとすぐ、目の前にホテルが見えます。
すぐ近くにリフトがあるので、重い荷物を持って坂道を上る必要はありません。
建物2階がホテルのレセプションになります。
チェックイン時間より早く着いても荷物を預かってくれますし、時間になると部屋まで運んでおいてくれます。とても親切。
感動の連続!ジュニアスイート モンテローザ マッターホルンビュー
クルムホテルには一般的なホテルの部屋番号はなく、すべての部屋に山々の名前と標高がつけられています。
私のお部屋はモンテローザ。ホテル内のレストランで部屋番号を聞かれた際は、標高の「4633」で伝わります。
部屋に入ると・・・
ドンッ!!
窓が!景色が!!
マッターホルンがぁぁぁぁぁああ!!
右の窓からはマッターホルン、左の窓からはモンテローザが見えます。
この景色は事前に写真でたくさん見ていましたが、実際に目にするとすごい・・・
お部屋は30平方メートルで広々としています。
そしてこちらは浴室。
ぐはっ・・・!!
鏡越しでもいい景色。
爪やすりや髭剃り、バスソルトなどのアメニティも用意してあります。
ちなみにこのお部屋、窓のすぐ下はあの有名なテラスです。
部屋の位置はこんな感じ↓
窓をあけてコーヒー片手に「下々の民よ・・・終電がくるぞ・・・」と貴族ごっこを楽しむことだってできます。
コーヒーやティーは部屋にたくさん置いてあります。
トブラローネも置いてあるのが嬉しいですね。
下には冷蔵庫があり、中にも水と炭酸水が1本ずつ入っています。
到着した日はマッターホルンに少し雲がかかっているものの、とても気持ちのいい晴れでした。
クルムホテルは夜も綺麗
18時を過ぎると電車がなくなり、人がいない観光地に。
下に見える明かりのついた建物は、昼間人で溢れかえっていた駅です。
閑散とした駅の奥にそびえ立つマッターホルンはとても幻想的でした。
山の雲は流れがとても早く、マッターホルンが綺麗に見えてもまたすぐに別の雲がかかってしまいます。
滞在中、なかなか思うように雲が消えてくれなくてもどかしい気持ちでいっぱいだったので、マッターホルンが顔を出した際は、とにかく写真を撮ったりゆっくり眺めたりすることをおすすめします。
こちらも夜の景色なのですが、ちょうど満月の時期だったのでとても明るいです。
こちらはモンテローザ側。
新月のタイミングに行けば、もっと星もたくさん見えると思います。
夢だった「朝陽に照らされたマッターホルンを見ながらコーヒーを飲む」を達成する
私にはいくつかの「死ぬまでにやりたいこと」があるのですが、そのひとつが
・朝陽に照らされたマッターホルンを見ながらコーヒーを飲む
なのです。
これを達成するには、まず「いい天気であること」。次に「コーヒーがあること」。
日の出の時間にマッターホルンが見える場所で営業しているコーヒーショップを探すのは難しく、かといって缶コーヒーは嫌だ!
ということで必然的に「天気のいい日に、マッターホルンが見えるホテルに泊まらなければならない」ということになります。
前置きが長くなりましたが、
達成!!!
時刻はおよそam7:50。雲ひとつない空が赤く染まり、マッターホルンの先端が黄金色に輝きはじめます。
ちょうどツェルマットからの始発電車も到着したタイミングです。
周りの山も朝陽に照らされているのですが、マッターホルンは特徴的な形をしているためとても幻想的な染まり方をしています。
これが見たかったんだ・・・!!!!
生きてきた中で一番美味しいコーヒーでした。
ちなみにこの先端が黄金に輝くマッターホルン、朝焼けのタイミングでしか見ることができないため、時間にすると約10分ほどしか見れません。
それ以降は空の赤味がなくなっていき、朝陽っぽい雰囲気ではなくなっていきます。
これはこれでキレイですが。
この日はクルムホテルをチェックアウトする日で、事前の天気予報では「夜中2時頃~朝9時頃まで晴れ」となっており、正真正銘勝負の日でした。
夢がまたひとつ叶った日になりました。
1泊2食付き!クルムホテルは豪華なディナーも楽しめる
宿泊代が少しお高いクルムホテルですが、実は1泊2食(朝・夕)付きです。終電以降、宿泊客が食事をする場所がなくなってしまうためです。
朝食は8-10時、夕食は18-20時となっています。宿泊客以外は食事ができない場所となっているので、静かに食事を楽しむことができます。
お腹がぺこぺこだったので、初日は18時ちょうどに行きました。
好きな席を選べます。残念ながら、食事会場からはマッターホルンは見えません。
この日のメニューです。
メニューは日替わりだそうです。
ドリンクも種類豊富ですが、有料です。
私は得意技の「コーク!」を毎回お願いしていました。500mlくらいのバカでかいコーラが出てきます。
最初にサラダが運ばれてきました。
海外旅行ではいつも節約ご飯なので、なんだかとっても緊張します。
パンは自由にとっていいスタイルです。
ちなみに、誰もマスクをしていませんし、パンもこんな感じです。
スイスに来てからは、
コロナは夢・・・?
と思うほどコロナ前の日常を過ごしています。
続いて、ミネストローネ。
美味しいです。パンとよく合います。
スープを飲み終えると、メインのお食事がきました。
お肉と卵とラタトゥイユです。卵に刺さっているのはカリカリチーズです。
食べていると、少しずつ空が暗くなっていきます。
こんなに贅沢な時間を過ごしていいのでしょうか・・・
最後にデザートのパンナコッタです。
一緒にコーヒーを頼むと、トブラローネ付きでした。
手作りのパンナコッタで、こちらも美味しく頂きました。
ドリンクを頼んでいるので、ボーイさんにチェックをお願いします。
ドリンクの支払いはチェックアウトの際に請求されるので、伝票にサインをするだけでOKです。
(だいたいドリンク1杯1000円弱ほどでした。)
19時頃に食べ終わったので、約1時間のコース料理でした。
日が暮れると宿泊客が徐々に増えてくるので、窓側の席がいいという方は少し早めに行くことをおすすめします。
コロナ禍以降はじめての海外だったので差別など心配していたのですが、アジア人だからといってサービスが遅かったり、奥の座席に案内されたりといったことはありませんでした。
せっかくなので、2日目のディナーも紹介しておきます。
こちらがメニュー↓
どうやらフォンデュのようです。
今回はサラダなんかも自由に取りに行くスタイルです。
しばらくすると、お肉をフォンデュする容器と付け合わせを持ってきてくれます。
お肉やブロッコリーなどの野菜、ソースなんかも自由に取りにいきます。
準備が整ったら、フォンデュしてソースを付けて食べます。
オーロラソースのようなものが一番食べやすかったです。
そしてデザート↓
プラムとバニラアイスです。おしゃれ。
デザートは2日とも工夫されていて、贅沢でゆっくりしたディナーを過ごすことができました。
物価が高いスイス。普通にレストランでディナーを食べることを考えると、コース料理が宿泊代に含まれているというのは、なんだかとてもお得な気持ちになります。
朝食のおすすめは自由に選べるカスタムオムレツ
朝食は朝8時から利用可能です。
ドリンク、パン、ヨーグルト、フルーツ・・・とにかく種類豊富です。
朝食は別料金のものはありませんのでご安心を。
夕食時と同様、好きな座席を選べます。座席には温かい食べ物を頼む紙が。
ゆで卵のゆで加減や、オムレツに入れる具材などを好きに選べます。
私が選んだのは「オニオン・ハム・チーズ」入りのオムレツ。
頼んで間もなく、オムレツが運ばれてきました。
見た目がとても良く、味もすごくいいんです・・・!
少し塩味が強いのですが、中の具材を好きに選べるので好みのオムレツにすることができます。
朝食は2日目も同じ内容でした。
もちろんオムレツを頼み、今回の具は「オニオン・ベーコン・チーズ」。
なんかおしゃれ!!!シェフが1日目と違うのでしょうか。
オムレツも絶品だったのですが、ヨーグルトとクロワッサンもとってもおすすめ!
クロワッサンは少し大きめの見た目をしていますが、サクサクフワフワなので一瞬で食べ終わります。
ヨーグルトはひとつずつパックに入ったものと自分で容器に入れるものがあります。
私のイチオシは自分で容器に入れるタイプのヨーグルトで、たくさんフルーツを入れて食べる!です。
美味しい朝食のホテルに泊まると、
もっと胃袋がでかかったらなぁ・・・
といつも思います。
絶景のクルムホテル、高山病には要注意
「3100 クルムホテル ゴルナーグラート」はその名の通り、標高3100mの山の中に建っています。
高山病は通常2000~2500mくらいで発症する人が多いようで、慣れていない人が3100mのクルムホテルに登山鉄道で一気に行くことは危険です。
私は至って普通の平地で育ち、登山もしません。
そんな私が高山病予防でしたことは、
- 事前に標高1600mのツェルマットで2泊
- 呼吸をするかのように水を飲む
- 走らない
- よく寝る
です。結果、見事に高山病を発症しました。
滞在中の主な症状は、
- 頭痛
- 吐き気
- 食欲不振
- 圧迫感
- スマホ見るのもしんどい
- 靴を履くだけで息切れ
- 起き上がるだけで息切れ
- 荷造りで息切れ
- とにかく息切れ
こんな感じです。
こっちの景色綺麗~~!!
うわ~こっちも綺麗!!
やだ!こっち雲なくなってる!
なんてことをしていると、
い、息が・・・もうまじ無理・・・
となります。騒ぐの、ダメ、絶対。
特に滞在2日目が一番しんどかったです。
運よく?2日目は天気が悪く、マッターホルンどころか周囲もモヤに包まれていてなにも見えない状態だったので、心置きなく部屋で休むことができました。
1日目、2日目ともに朝食と夕食時は元気だったので食事ができたのですが、お昼はダウンしていたのでなにも食べていません。
高山病から解放されるには下山しかないのですが、宿泊するホテルがここ3100m地点なので、もう耐えるしかありません。
頭痛はロキソニンで抑えこみ、吐き気はツェルマットのスーパーで買ったハーブティーを飲んでごまかしていました。
あとは、日本から持ってきていたラムネが案外よかったです。
ラムネのおかげで吐き気が消えて食欲も戻ったので、今回の旅行のMVPはラムネです。
かなりパワー系の高山病対策になるので、真似するのはおすすめしません。自己責任でお願いします。
ただし、ラムネは本当におすすめ。
滞在最終日、絶景とのお別れに名残惜しい気持ちになるのが普通ですが、私の心境は
下山だーーーーうおおおお!!!
でした。相当しんどかったんだな・・・
チェックアウト後電車に乗り、標高2500mに位置する駅「リッフェルベルク」に着いたあたりから体が軽くなり、めちゃくちゃ元気になりました。
時期的なこともあり「コロナじゃないよね、この頭痛・・・」と少し心配だったので、下山したとき本当にホッとしたのを覚えています。
クルムホテルはきっと人生で一番のホテルになる
1泊9万円もしたらいいホテルに決まってるだろ!となりますが、想像を超える景色と温かいスタッフさんたちのおかげで本当にいい滞在になりました。(時期によっては1泊10万円以上します)
宿泊客だけの観光名所・・・ということで、他の観光客がいないことでゆっくり写真を撮ることができたのもとても魅力的でした。
・ホテルの部屋からマッターホルンが見たい
・とにかくいいホテルに泊まりたい
・最高の写真が撮りたい
そんな方には「3100 クルムホテル ゴルナーグラート」がおすすめです。
Comment